こんにちは、リオです。今回は、これまでの航空業界や資産運用に関する記事とはまた更に少し話題を変えて、皆さんの日常生活にも関係する、ビジネスホテルで絶対にしてはいけないことについて、実体験から解説していこうと思います。
はじめに
筆者は航空大学校を卒業しパイロットになる前に、ビジネスホテルの清掃スタッフとして働いていました。その時の経験から、ビジネスホテルで絶対にやってはいけないこととその理由を解説していこうと思います。仕事柄、筆者もビジネスホテルには頻繁に宿泊していますが、宿泊時には絶対にやっていません。
大前提と清掃の流れ
具体的に見ていく前に、まず大前提としてどのように部屋を清掃するかについてお話ししようと思います。こういったアルバイトは時給制の場合と、一部屋の単価が設定されている場合があります。前者の場合は時給制なので一部屋に時間をかけることができますが、後者の場合はいかに数多くの部屋を清掃するかが大切になるので、一部屋に時間をかけることができません。つまり、後者の場合には最低限求められている清掃はしますが、それ以上の清掃は絶対にしません。クレームさえ来なければ良いので、綺麗な見た目のものなんて、それ以上の清掃は絶対にしません。
清掃の流れは以下のようになっています。
- 部屋中のゴミを集めます。
- シーツを引き剥がして、タオルを集めます。
- 机の上などをタオルで拭きます。この時、当然汚れてさえいなければ濡れたタオルで拭いたりはしません。タオルを濡らす時間すら無駄だからです。
- ベッドに新しいシーツをかけます。(ここまでの所要時間約10分)
- 浴室と洗面所を清掃します。排水口やトイレの掃除もします。
これが結構苦痛です。(ここまでの所要時間約20分) - ウェルカムドリンク用の飲み物や、アメニティを補充します。
- 部屋全体に掃除機をかけて終わりです。(最終的に一部屋の所要時間が約30分、¥600/部屋なので時給換算で¥1,200/時間です)
一方で、決して全てのホテル、全ての清掃業者、そして全ての清掃スタッフがこうしているというわけではなく、”中にはそういうホテル、清掃業者・スタッフもいる”という程度に考えながら読んでもらえると幸いです。
それでは第5位から見ていきましょう。
第5位 ホテルのWi-Fiを自動接続にする
“清掃スタッフの経験から”と言っておきながら、早速清掃に関係なく申し訳ないのですが、第5位はホテルのフリーWi-Fiを自動接続で使用することです。パスワードが必要ないものは、特に危険です。
Wi-Fiの接続先名(SSID)は自由に設定することができます。つまりビジネスホテルと同じ名前の接続先を作成されてしまうと、そこに勝手に接続してしまい、そこからフィッシングサイトなどに誘導させられてしまう可能性があります。同じようなトラブルが、スターバックスのフリーWi-Fiでも起こっているとニュースになったこともあります。
ビジネスホテルのフリーWi-Fiを決して使用してはならないわけではありません。ただし、面倒でも自動接続は解除して使用すると共に、チェックアウトの際に接続先を削除する方が良いでしょう。
第4位 裸足で床を歩く
“そんなことしないよ”と思う方も多いとは思いますが、”ホテルの床は綺麗だから裸足で歩いても大丈夫”と言っている方も意外といます。床は清掃のたびに掃除機をかけていますが、水拭きなど時間のかかる清掃は、当然していません。ホテルの部屋でも必ず、靴や備え付けのスリッパを履いてください。
ちなみにスリッパは使い捨ての簡素なものは使用されるたびに新品に交換されますし、使い捨てではないものも使用されていれば清掃のたびに綺麗なものに交換されているので、安心して使用してください。一方で、親切心からスリッパを使用した後、もとあった場所に戻す方がいますが、そうするとスリッパが使用されていないと判断され交換されません。もし、スリッパを使用したらもとあった場所に戻すのではなく、そのままにしておいてください。
第3位 コップを使う
これは使用される方もたくさんいると思います。ホテルのコップは見た目は綺麗にされていますが、中は綺麗ではありません。もしコップが使用されていたら、まず乾いたタオルで拭きます。それでも汚れている場合は濡れたタオルで拭きます。ほとんどの場合はそれで綺麗に見えるようになるので、決して洗剤で洗ったりはしません。これは客室に備え付けのコップだけではなく、バスルームに備え付けられているコップでも同様です。筆者は絶対に使用しません。
どうしてもコップを使用したい場合は、少なくとも水ですすいだ方が良いでしょう。また、あらかじめコップを準備しておくなら、以下のような折り畳みコップがオススメです。
ちなみにコップの清掃に使用するタオルですが、同じタオルで机の上を拭いたり、浴室や洗面所を拭いたりもします。筆者はまずコップなどを拭いてから、机を拭くという順番で清掃をしておりましたが、順番など気にしていなかった清掃スタッフもいました。つまりコップを拭いているタオルがそもそも綺麗なものではない可能性も大いにあるということです。
第2位 加湿器を使う
乾燥が気になる冬には使用する方もいると思いますが、加湿器も清掃時間を短縮するために清掃されていないことが多いです。
特にあらかじめ水が入っているものは注意が必要です。というのも、その水がいつから入りっぱなしになっているかが分からないからです。水を入れっぱなしにしていると、加湿器内部にカビが発生してしまいます。その加湿器を使用すると、空気中にカビを撒き散らしてしまいます。
それでも乾燥が気になる時は、お風呂に入った後にバスタオルを一度水に濡らして部屋に干しておくと良いです。一方で、浴室の扉を開けたままお風呂に入ることは絶対にしないでください。最悪の場合、火災報知器が鳴ってしまいます。
第1位 電気ケトルを使う
これも使用する方はたくさんいるでしょうが、筆者は絶対に使いません。まずこの電気ケトルも決して綺麗に洗われることはありません。せいぜい中に残った水滴を拭き取るくらいです。電気ケトルは口が狭いものが多いので、中の水滴を拭くのも少し面倒なくらいです。
と言うと、「電気ケトルなんてお湯を沸かすために使うものなのだから別に綺麗に洗われていなくても良いのではないか」との声が聞こえてきそうですが、さまざまな用途に使用されていた痕跡を目の当たりにすると、二度と使えなくなります。そんな筆者が実際に見た、電気ケトルに残されていた衝撃の残留物をさらにランキング形式で発表したいと思います。
第4位は…レトルトカレーです。電気ケトルが鍋の代わりになると思ったのか、レトルトカレーが放置されていました。最近のレトルトカレーは箱に入っているものも多いので、レトルトカレーのパウチの外側もそこまで汚くはないのかもしれませんが、決して良い気はしませんでした。
第3位は…ゆで卵です。これもレトルトカレー同様に鍋の代わりになると思ったのでしょうか。しかもレトルトカレーと違って卵の殻には食中毒の原因となるサルモネラ菌が付着していると言われています。75℃以上のお湯で1分以上加熱すれば死滅するようなので、電気ケトルの中では死滅しているのかもしれませんが、これも決して良い気はしませんでした。
第2位は…靴下と下着です。煮沸しようと思ったのか、靴下と下着が放置されていました。新品を買う選択肢を排除して電気ケトルで煮沸を試みるほど、緊急性があったように思えますが、それならちゃんと履いて帰っていただきたかったです。このケースは流石に汚すぎるということで電気ケトルは交換されていました。
靴下と下着を凌ぐ、堂々の第1位は…カニです。これもカレーや卵と同様に茹でようと思ったのだと思いますが、そもそも全体の半分ほどしか電気ケトルに入っていませんでした。そもそも部屋でカニを茹でようと思うこと自体間違いなのですが、買ってきて電気ケトルに入れるまでサイズの違いなどに気付かないものなのか疑問でした。このケースもカニのにおいが取れず電気ケトルは交換されていました。
それでもビジネスでホテルに泊まる際などに、カップラーメンがどうしても食べたくなることもあると思います。そんな方には、以下のような折り畳める電気ケトルがオススメです。
知り合いで国際線に乗務しているCAさんも、この折り畳み電気ケトルとカップ麺は何かあった時のために常にカバンに入れていると言っていました。
まとめ
ここまで筆者の経験から、汚い可能性が高いため使ってはいけないものを挙げてきました。逆にアメニティやシーツ類、スリッパ、パジャマなどは使用された痕跡があれば必ず交換しますので、安心して使って大丈夫です。ただし、使った場合は元には戻さず、使ったことが分かる形で置いておいてください。
この記事が少しでもビジネスホテルを利用する際の助けになれば幸いです。これからも、日常生活に関する記事を更新していきますので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
それでは、Good Day!!